地域を主役にするシステム開発 / ハウインターナショナル

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e-ZUKA Tech Night Vol. 59 レポート

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2023-10-17(火)、 e-ZUKA Tech Night vol.59が飯塚市のRudies Cafeで開催されました。

 

今回は、「グローバルでの暗号通貨関連開発のリアル」をテーマとして、株式会社NayutaのCEO 栗元 憲一様をメインスピーカーにお迎えしました。また、前回に引き続き山崎重一郎先生に「クリプトタウン構想」についてもお話いただきます。

18:30から開場し、多くの方にご参加いただきました。満員御礼、会場にはぎちぎちの約50名が参加しました。大半は学生さんです。約半数ははじめて参加するとのことでした。

定刻通り19:00に開始しました。

最初は主催者であるe-ZUKA Tech Studioの理事・中城元臣からe-ZUKA Tech Nightの紹介とテーマ(グローバルでの暗号通貨関連開発のリアル)に関する予備知識の共有がありました。e-ZUKA Tech Nightはハウインターナショナルがスポンサーしています。他の企業からのスポンサーも募っているとのことです。よろしくお願いします!(企業のみなさん、学生のみなさんと知り合えるいいイベントですよ〜)

e-ZUKA Tech Nightは乾杯スタートです。この時点でアルコールを飲み始めています。学生は参加費無料です。社会人も2,000円とたいへんリーズナブルです。

 

メインスピーカーの栗元 憲一様のお話をお届けします。

大きな拍手で始まりました。

 

  • 2014年頃からブロックチェーンに関わり、2015年に株式会社Nayutaを創業して今に至る。
  • 会社設立当初は暗号通貨という言葉を会社の業務に入れると銀行口座が開けないような時代であった。
  • まだまだ初期の段階であったのであまり体験できないような様々なことを海外も含めて体験してきた。
  • 今回は技術的なこと半分、体験してきたことを半分話す。
  • ビットコインは分権・分散性のもっとも高い価値交換ネットワークだと思う。
  • ホワイトペーパーを書いたサトシ・ナカモトですら参加者の一人にすぎない。
  • 最初は胡散臭いと思われていた。ブロックチェーンを開発しているというと銀行口座を開けないなどがあった。
  • 高速決済を実現するLightning Networkの開発をしてきた。
  • Nayuta Walletを開発している。

 

以上が技術的な話のまとめです。以下e-ZUKA Tech Night向けに本邦初公開、栗元様の体験に基づく貴重なお話を聞かせていただきました。

  • あることでぶっ倒れて2年間くらい働けない時期があった。
  • その時期に本を書いたりしていた。もともと半導体エンジニアだった。
  • 昔は日本が半導体で世界一であったはずだが、復帰したときには半導体の仕事がもうなかった。
  • androidとIoTの開発をやっていた。ものを作って営業したりしていた。
  • ロボットを作ったりしていた。androidの会で目立ってGoogleに呼ばれて展示したりしていた。
  • そのころはポジションがandroidに詳しい人、みたいな立ち位置を確立した。
  • 開発よりもデプロイのほうが難しい。
  • ブロックチェーンとIoTの組み合わせに可能性を感じ、ブロックチェーンの研究を開始。
  • あるときEthereumと出会う。
  • ヴィタリック・ブテリンが初来日時にEthereumの質問をいろいろした。
  • ビットコイン払いのWiFiルーター or 電源コンセントを作った。
  • みんながやっていたのを真似てPR Timesに出したら、バズった。経産省の人が尋ねてきたりした。
  • オープンソースで名をあげてビジネスに打って出る戦略を考えていた。
  • Bitcoin、ブロックチェーンが持っている力を信じている。世の中を変える力があると信じている。
  • 世の中を変える可能性を秘めている。食事をするように息するように、無意識のうちにビットコイン(ブロックチェーン)を調べている。

 

最後に栗元様から学生のみなさまにメッセージが贈られました。

「若いときに英語を勉強しておくといろいろな人と話せるよ」

 

はい、つくづく私もそう思います。さまざまなご経験をされている栗元様からの言葉には深い味わいがあります。最新技術はまず英語ででてきますし、卑近な例で言うとエラー文もたいてい英語で英語をちゃんと読めばだいたい答えが書いてあります。

たいへん貴重なお話をありがとうございました!

 

次にレポートするのは山崎重一郎先生のお話です。タイトルは「Tapyrus でつくる Crypto townの構想」の後編(本編)です。前回はWeb 3とは何かについて丁寧に説明していただきました。

  • Crypto townはリアルな街、仮想特区を考えている。
  • ウクライナDAO、トルコDAO。寄付金を集めるのにDAOに向いている。
  • 寄付金はマネーロンダリングのツールになってしまっている。
  • そこで上に自治体があるDAOとすることで必要な人に行き渡るようにできる。
  • 音楽イベントでの活用も考えている。
  • ブロックチェーンはもちろんパブリック型でやるべき。
  • 通貨は流用性がある必要がある。プラットフォーマーを超えて使えるものであるべきだ。
  • プロトコル化が大事。
  • クレジットカードを参考にした。
  • Chaintope社が開発するTapyrusを使う。

 

実装については、研究室の学生、嶋村さんが行ってくださいました。マルチシグの基礎からじっくり、がっちり実装について説明をしてくださいました。

山崎先生「で、ですね。ERC仕様の提案はGitHubでやっている。仕様を提案して標準化されたことが尊い。NFTではない。ブロックチェーンを使って、新しいビジネスをするときは英語の文書を書く、標準化文書をつくることがスタートライン。Tapyrusにもある。TIP。トークンのプロトコルを提案している。みなさんもTIPに参加してください。」とのコメントで発表を締めてくださいました。ありがとうございました!

 

続いて恒例のLT(Lightning Talks)を行いました。LT(Lightning Talks)とは5分の制限時間の中でプレゼンをきっちりやり切るというものです。今回は学生2名、社会人3名の計5名が話してくれました。

 

日本未発売のWi-Fi/Bluetooth機器を合法的に運用してみよう(岩男 皓一朗さん)

大解剖!curl史上最凶(?)の脆弱性(黒瀬海耀さん)

monacoinをマイニングしてみます(マイニングで理解するブロックチェーン)Awesome YAMAUCHIさん)

タイRubyミッション(田中和明先生)

タッチパッドから流れるデータらしきを睨んで解析した話(村上和馬さん)

 

どのLTも刺激的で情熱にあふれ、語るも涙、聞くも涙のお話でした。感涙にむせび泣かざるもの未だかつて無しのLTでございました。特に最後に発表してくれた村上和馬さんは初LTとのことでしたが、堂々とした内容、語りでした。また次回の発表も期待しています!

 

LTのあとは記念撮影が行われました。e-ZUKA Tech Studioの大久保さんはいつも無言でパシャパシャ写真を撮ってくださいます。一瞬たりとも気が抜けません。

記念撮影のあとは懇親会です。e-ZUKA Tech Nightのある意味本番がここから始まります。学生どうしの交流、社会人と学生の交流、あちこちで話に花が咲き、会場は大いに盛り上がりました。

 

学生のみなさんは、就職や起業へのスタート地点に使ってください。社会人のみなさんは、e-ZUKA(飯塚)が誇る優秀な学生との交流の場としてご利用ください(スポンサーも絶賛募集中です!)。学生と社会人の間での有益なつながりを築く素晴らしい機会です。

 

それでは、次回のe-ZUKA Tech Night vol.60をお楽しみに! あなたのLTをぜひお聞かせください!